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「あらためて気づくこと」


株式会社三和綜合コンサル
代表取締役 今井 信宏

 最近、本を読むことが楽しくなってきました。以前は、便利な携帯TELやスマートホンの登場で、わからないことがあればgoogleで答えを検索し、電車に乗ったときは特に用事もないのにスマートホンを眺めたりと何かと使ってしまい、そのせいか辞書や本を開いて読むということが、すっかり私の生活からぬけてしまいました。
 本を読みはじめたきっかけは、第40回支部総会終了後の講演会が最初でした。講演を聞いていると学生時代に【竜馬がゆく(司馬遼太郎:作)】を先生から強く勧められた事を思い出しました。その先生に「読んだか?」と聞かれた時は、どや顔で「読みました」と答えましたが、かえって不信感を抱かせたのか母親のいる進路相談の席にて、「あらすじと感想を発表しろ。」と言われたときに何も言えず未発表になったこと。そのほかにも本に関する様々なことが記憶に蘇ってきました。
 講演会のあった数日後の我が家で、小学校6年生になった私の子供が本を読み終えて「お父さん、これ知ってる?」と楽しそうに話かけてきたり、さらに尊敬する先輩方から「月に1冊ぐらいは本を読みなさい。」と、ありがたい御言葉を頂戴し、本を1冊買いました。
 ひさびさに本を開いたときになんとなく読みづらさを感じました。それはスマートホンの記事のほとんどが横書きですが、読もうとした本は縦書きです。すぐに慣れ、読み進めていくと若いころとは違い、理解力というか想像力がついたのか本の一語一句が頭に飛び込んできて、より鮮明にビジョンが見えてきました。あらためて本の面白さに気付きました。
 テレビの番組で、評論家みたいな人がスマートホンは人生の浪費だとおっしゃっていました。すべてを浪費と決めつけるのはどうかと思いましたが本を手に取り、途中でお気に入りの栞をはさみ何日もかけて読むこともなかなかいいものだと感じました。
 現在はまだ2冊目にかかったところです、次は先輩から勧められた本を読ませて頂きます。ゆくゆくは学生時代に未発表でした【竜馬がゆく】をもう一度読み返したいと思います。